いよいよ始まったえのすいの「深海生物展」!
目玉の一つでもある生きた化石
ラブカの標本をさっそく見てきました!
ラブカ[学名:Chlamydoselachus anguineus]悪そう~~~! 大きく口を開いた状態で標本になってます。
この個体は2008年4月2日に相模湾のヒラメ刺網漁で捕獲されました。
横須賀市長井漁港より
えのすいが譲り受け、生きた状態で搬入。
衰弱していたため、4月3日の1日限定の公開になってしまいました。
ですが、泳ぐ様子を確認・記録できて大きな収穫になったそうです。
残念ながら、このときは見られませんでした・・・。
なので、今回の標本展示は楽しみだったんです!
全長は163cmですので、ちびっ子たちの身長よりかなり大きい。
体重は9.3kg、体色は茶褐色(生存時から)、性別はメスとの情報。
前から見ると鼻の穴のせいで、蛇っぽくもみえます。
それにしても表面に多数の突起が整然と並んでいる歯がものすごい。
しかし、歯の本体は「臼歯」のように平べったくなっています。
この後、サメの仲間は歯自体を尖らせていく方向に進化していったのではないでしょうか。生きた化石・古代生物としての特徴を色濃く残している部分だと思います。
横から見ても蛇っぽい。サメよりもウナギに似ている顔立ち。
歯の突起が後ろ(口の中)の方を向いているのが分かります。おそらく噛み付いた獲物が、外側に逃げていかないための進化じゃないでしょうか。
エラ孔のスリットは6対なのも相違点。一般的なサメは5対しかありません。
サメのイメージとして頭に残る背中の中心に高く大きく広がる三角形の背びれもありません。小型の背びれが尾びれ近くにあるだけ。
ミツクリザメにも似ている古代鮫によくあるタイプの尾びれ。
縦方向の水を掻く量が多くないので、泳ぎはあまり上手そうじゃありません。
ちょっと細長いし、標本にもなっちゃってますが存在感充分!
展示場所は、なんと屋外のタッチングプール階段の脇! 大丈夫?
捕獲例も少ない貴重な古代の生き残り
ラブカの迫力ある姿を、ぜひご覧ください!
新江ノ島水族館は小田急江ノ島線「片瀬江ノ島」駅から徒歩約3分です。
※この記事は2008年12月以降に書かれています。詳細ははじめにをご覧ください。